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06

Jul,2003,Sunday.It is the 187day this year by the end of today.

イイヒト

少しの間恋愛をしないとこの思春期ともいえる時期では男女の成長も激しいと思うし、どうやら自分と違う性が何を考えているのかとか、全然わからなかった。
ようちゃんが紹介してくれた人の一人と付き合うようになった。告白したのは向こうだった。あたしにはそれがただ、本当に好きなのかとかそんなものは良くわからなかったし、あたしは別に嫌いではなかったし、知っていくうちに好きになればいい、もっと好きなるかもしれない、そういう気持ちだった。何にせよ、過去に好きになりすぎて自分から話すことも出来ない、思ったことをいえない、何も出来ない、そういうのはもうごめんだった。


きっかけはあたしと付き合ったことなのかも知れない、違うかもしれない。
彼は下宿していた家を出て一人暮らしをするといった。それからあたしたちが会うのはその家探しのときだった。あたしは寮に住んでいるし、まだバイトをしていなかったから泊まりに行くのは同じ高校の友達のところばっかりで、彼が家を持つということはある意味新しい居場所が増えるという少し嬉しい気持ちでもあった。不動産屋に行って物件を見て一緒に中を見に行く、そんな事が数回続いた。
それから彼の新しい家が決まった。音楽の趣味が少しだけ合ったあたしたちは持ち込んだCDを聞きながらコタツで喋ったり、御飯を食べたりして過ごした。だけれども今となっては実際に彼がどんな人だったかさっぱり思い出せない、というよりも説明できない。
思い出すことといえば、夕日が落ちて暗くなり、あたしが帰らなきゃいけない時間が迫る頃、ふいにキスをされて、そのままかすかに見えた天井とロフト、流れ続ける音楽。それだけだ。
好きだったかも知れない、だけれどもそれが本当に好きだったなんてとても言えない。むしろただの普通の記憶の断片に過ぎない。


付き合い方すら知らないあたしは本当にどうしようもなくて、些細なことでびくびくして、顔色をうかがって、相手の思うように好かれるように無理やり自分を押し殺していた。苦しかった。口に出したい言葉が、様子を伺ううちに色褪せていってあたしの唇は動かないままそのまま胸に積み重なる。言いたかった言葉が積み重なり、重くなっていく。
どうして言えないのだ。顔色を伺うばかりのあたしはこの言葉を言ったらどう思うか、変に思わないか、そんなことばかり考えていてもう何を話していいのかさえ解らなくなっていた。あたしはこのことを話すのはもちろんようちゃんだった。彼女は彼の友達。彼を知っている唯一の友達。
だけど彼女が知っているのは恋人としての彼じゃない、友達としての彼。「いいひと」というレッテルを貼られた彼だけれどもあたしには良くわからなかった。間もなくあたしたちはすれ違う。あれほど一緒にいる事が出来たはずの日も過去になっていく。電話をしても寝ている、あたしが休みの日にはバイトだといって出かけている、ほんの少しでも1時間でも2時間でも会いたいなんて思っても、それすら口に出せないあたし。何をしているんだろう。

July 6, 2003 01:08 PM


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